分担執筆『雑誌利用のメディア社会学 文化を可能にする「工夫」』出てます。
永田大輔・近藤和都編著『雑誌利用のメディア社会学:文化を可能にする「工夫」』(ナカニシヤ出版・2025年6月)が出版されました。書店で買えるようになるのは来週かな? ぼくは第16章「音楽データへのインターフェースとしてのDTM雑誌 『コンピュータ・ミュージックマガジン』の付録のユーザー」を執筆しています。 DTM STATIONの藤本健さんにだいぶ昔にインタビューさせてもらってから、『Computer Music Magazine』や『DTM Magazine』をスキャンデータ貢献と交換で大量に貸し出ししてもらったことがあって、その際に獲得した資料をどうにか使いたいと思っていたのでとても良かった。また、谷口文和さんにも同様に『CMM』のデータを見せてもらったりしていて、結局のところ歯抜けになった号については都立図書館マガジンバンクに多少あるのでそれを見に行ったという。お二人ともご協力いただき本当にありがとうございました!!!! ちなみに谷口さんはJASPM『ポピュラー音楽研究』Vol.28に「互換性に耳を澄ます―初期DTMにおける聴覚的リテラシ」という論文を投稿しており、これがめっぽうおもしろい!! ぼくの↑論文と、扱う素材・資料や認識の枠組みは共有しているにもかかわらず、まなざす部分がまったく異なる。初期DTM実践における「互換性」は幾度も解釈し直され再生産される「規範」として捉えるべき、という主張は、互換性を工業的な「標準」としてマクロに位置づけようとするぼくの見立てとは異なるんだが、めちゃくちゃ説得力があっておもしろく読んだ。先にこれ読んで原稿書いてたら論旨の軌道もいろいろ変わっておもしろかっただろうな~。 というような感じ。今年はあと1つか2つ?くらい分担執筆が出るよ。乞うご期待!!
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