『SWITCH特別編集号 Maltine Book』に寄稿しました!
SWITCH特別編集号 Maltine Book 8月20日にSWITCHからマルチネ本が出版されました! 昨日ようやく入手して一通り読みましたが、本当の本当に内容が濃い!ネットレーベルとしてのマルチネや周辺のミュージシャンたちの姿形がわかってくるのはもちろん、2010年代の日本のインターネット文化の色彩が非常によく掴めてくる。あとokadada氏のとても格好良いグラビアが見れます。この本は、後々になってさらに価値が上がってくるタイプの仕事だと思います。必読です。買いましょう。 ぼくはこの中で、「日本ネットレーベル史」という多少アレなタイトルで読み物を書いております。ちょうど原稿を書いていた3月ごろに、馬定延さんの『日本メディアアート史』出版トークイベントを聞く機会があったり、原稿の内容自体も、日本、っていうか海外から見た日本?みたいな落とし方をしようとしていたので、オマージュ的なアレです。 ぼくは修士論文で日本のネットレーベルのことを書きました。ネットレーベルやMaltine Recordsと出会ったのはちょうど学部を卒業する頃です。学部4年になってそれまで入れ込んでいたサークル活動から離れたこともあって、突然さみしくなったぼくはTwitterで遊ぶことに完全にハマってしまいました。知らない誰かとディスプレイを介して飲酒する遊びに日々興じていたのですが、当時のTLに頻繁に流れてきたのが、Maltine Recordsの「リリース」情報でした。さらに、マルチネはクラブでイベントもやっている模様。Twitter上の友達に誘われたぼくは、オフ会参加のノリでイベントに出かけました。たぶん2009年の「帰り際モラトリアム」だ。こうしてネットレーベルへのぼくの興味関心は、Twitterで遊ぶことへのハマり具合と完全に合致しながら高まっていきました。修論を書くにあたっては、いろいろなレーベルオーナーにインタビューさせてもらいました。tomadくんもその一人で、2010年からぼくがTwitter上の友人たちと一緒に住んでいた「肝臓ハウス」で、パーティーをしながら話を聞かせてもらったのを覚えています。いま現在のネットレーベル関連の知り合いと、Twitter上にいる/いた友人たちと、2010年頃からの個人的な付き合いのある人々は、ぼくの中ではごっちゃごちゃに混ざり合っています。その点で、Maltine Records 10周年記念本という企画は、ぼくの個人史にとってもなにか非常に重要な意味合いを持つような気がしています。 なので、寄稿のオファーをもらってとても嬉しかった! なんだかしっとりした気持ちになっちゃいましたが、以上、宣伝でした。
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